Kindleアンリミテッドにひと月だけ加入して、読みまくっている。
齋藤孝氏の本はどれも面白い。
気持ちの根っこがカラッと明るいので、読んでいて元気をもらえる。

「ハードルが高そうで、今まで敬遠していたけれど、齋藤先生がこれほど熱く語っているのなら、『福翁自伝』とか『論語』とか、ちょっと読んでみようかな」という気になってきている。
とてもありがたい。

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(以下、引用です)
私の同級生はインターナショナルにビジネスをしている人が多いです。その人たちが、アメリカ人なりイギリス人などの外国人と仕事の商談をしていて、投資してもらおうというときに、向こうが仕掛けてくるのは教養についての質問です。たとえば「君は歌舞伎と能の違いについてどう思うか」と聞いてくる。答えられないようだと、その人間にお金は預けられないという判断をしてくる。教養が、うかということとセットになっている。

ところで、トヨタ自動車のような日本企業は、日本に税金をきちんと納めようとしている会社だと思います。会社ごと、社長も外国に行ってしまう会社もあります。そうした会社は、日本の国益にとって何の役にも立たないものです。企業は公的な存在であってほしいですが、そうでない会社もあります。トヨタは、「東北に震災があった、じゃあ東北に工場を造ろう」と動きます。公的な意識を持っている証です。
もちろん海外でも活動しますが、トヨタはやはり「ナショナル企業」、国民的な企業です。そういった姿勢が、国民から支持されているのではないでしょうか。そういった姿勢と、フランクリンの生き方は近いと私は思います。日本という国に税金を納め、日本という国で雇用を生みだしていく。そして、会社のブランドを守ることで、日本が世界と戦っていく。そういう意識が、松下幸之助さん、ソニーの井深大さんや盛田昭夫さんといった経営者にはありました。

「拙速」という言葉があります。そして、「拙速はいけない」とよく言われます。しかし、『孫子』では、拙速はむしろ悪くないと言っている。「巧遅」、うまくて遅いよりも、むしろ「拙速」、拙くても早いほうがいいと言っています。

現実に、リストラという名の不条理な人員削減が大手を振って行われています。「V字回復」と言われますが、リストラで社員を大量解雇した上でのV字回復って、何なのだろう? と私は思います。『海賊とよばれた男』の主人公・国岡鐡造の、絶対に誰も社員を切らないという姿勢とはずいぶん違いますね。社員をクビにして、V字回復というのはいかがなものか、と思います。その一方で、役員報酬を何億ももらっているのは、やはり経営者としての本来の姿ではないだろう、と思います。


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齋藤 孝
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