島田満先生の訃報を知ったのは、亡くなられて2ヵ月も経ってから、つまり昨日のことだった。
ネット接続をひかえるようにしているとはいえ、情報弱者ぶりにもほどがある。
なんとかけがえのない人を失ってしまったのだろう。
残念でたまらない。
最初、その記事を見たときにはまったく信じられなかった。
きっとこれは自分の読み間違いで、島田先生がどなたかへのお悔やみを述べておられるのだろうと思った。
だってまだ五十代でいらしたのだ。

私はこれまで、話数にして300話くらい島田先生の作品を観ていると思う。

主だったところをあげると。。。

『こんにちは アン』
『しゅごキャラ!』
『それいけ!アンパンマン』
『ななついろ★ドロップス』
『るろうに剣心』
『チェブラーシカ』
『ロミオの青い空』
『名探偵コナン』
『学園アリス』
『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』
『若草物語 ナンとジョー先生』
『金田一少年の事件簿』
『魔法の天使クリィミーマミ』

その中から何かひとつ、追悼の意を込めて拝見しようと思ったとき浮かんできたのは、なぜかアニメではなく脚本集の中に納められている一篇「アディーナ・アルマヴィーラ」だった。

本作品は「ロミオの青い空脚本集 下」に収録されている書き下ろしで、映像化はされていない。

ロミオの青い空 脚本集 下巻

内容は、世界名作劇場『ロミオの青い空』の番外編といったもので、貴族だったころのアルフレドやビアンカが登場する。

今あらためて読み返してみると、宝石のような言葉がところどころにちりばめられていて、実に素晴らしく、高貴で、美しい。

ロミオのTV放映終了後、島田満先生は、貧困や戦争にあえぐカンボジアの子供たちを助けたいとの思いから、ロミオの脚本原稿をコピーして手売りし、その売り上げを寄付されたという。それがきっかけで正式に出版されることとなり、「アディーナ〜」の書き下ろしへつながった、ということのようだ。
(このいきさつは、『ロミオの青い空 脚本集』のあとがきにある。ロミオの脚本集は上下巻に分かれているものとそうでないものと二種類あるのでお間違えなきよう。上記のあとがきは一冊ものの方に載っている)
まさにアルフレドこそ、先生の分身だったと言えよう。

島田満先生が残された膨大な作品たちは、今までもこれからもずっと世界中の視聴者の心に、愛という名の種をまき続けていくことと思う。

それを美しく咲かせることができるか、それとも枯らしてしまうかは本人次第だ。
私は何度も枯らしてしまった。
この物語の主人公アディーナのように。
それが実に心残りだ。
今頃になって後悔しても仕方がないのだが・・・・・・。

それにしても島田先生、旅立たれるのが早すぎます。
世に出したい、出さねばならない物語がまだまだ沢山おありでしたでしょうに。
それを思うと悔しくてなりません。
月並みな表現ですが、この世には神も仏もいないのかと痛切に思います。
なんだかずっと悪い夢を見ているようです。

遅まきながら、島田満先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。