さっそくあらすじ紹介いきます。

(ネタバレあり)

クリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)の息子が行方不明になる。
半年近くたった頃、息子さんが見つかったと警察から連絡が入る。
喜び勇んで面会に行くクリスティンだったが、息子は全くの別人だった。
ところが彼女がそう指摘しても、その男の子はクリスティンをママと呼ぶし、警察は取り合ってくれない。
なすすべのないクリスティンは、とりあえず男の子を家に連れて帰る。

ところが次々に別人である証拠が見つかり、再度クリスティンは警察に訴える。
警察は、クリスティンの頭がおかしくなったとし、むりやし精神病院に送り込む。

ここで、かねてから警察の腐敗を正さんとしていた牧師(ジョン・マルコビッチ)が立ち上がる。
市民やマスコミもこれに呼応、クリスティンは無事救出される。
ここにきてようやく警察のずさんな実態が明るみに出始める。

その頃、まったくの別件から大量殺人事件が発覚する。
ゴードン(ジェイソン・バトラー・ハーナー)という青年が、少年を次々と誘拐しては殺害を繰り返していたのだ。
その数なんと20人以上に上るという。

クリスティンの息子もゴードンに誘拐されていた。
だが途中で脱走したため、生死は今もって不明。

ゴードンは逮捕され、死刑の判決を受ける。
彼は死刑の前日、クリスティンとの面会を要求。
クリスティン、ゴードンを問い詰めるも、息子の生死に関しては最後まで口を割らなかった。

クリスティの息子だと言い張っていた男の子も、結局は別人であることを白状した。
ひとりになった彼女は生涯、息子を探し続けたという───。

感想。。。

「チェンジリング」(取り替え子)というタイトルのこの映画、終わってみれば「ママ、警察の腐敗と闘う」という内容だった。

「なぜこの子は嘘をついてまで居座ろうとするのか」
というのがテーマの映画ではなかったのか。
またその種明かしがかなり肩すかしな感じで…。

イーストウッド監督の映画は、一つ一つのシーンがとても丁寧で、静謐さがあって好きなだけに、なかなか文句を言いづらいものがある。
でもこれは流石にひとこと言いたい。

「取り替え子」
「腐敗しきった警察」
「大量猟奇殺人」
この3つが、実はそれほどリンクしていない。

思い切ってテーマを絞り込めばさらに良くなったのではないか。
とはいえ2時間22分という長さをみじんも感じさせない手腕はさすがクリント・イーストウッド監督。

また主演のアンジェリーナ・ジョリーも難しい役どころを実に良くこなしていた。
今にも崩れてしまいそうな気持ちを必死に持ちこたえる、痛々しいほどに張り詰めた表情。
その緊張が、一気に解き放たれるラストシーン。

結局息子さんは見つからなかったそうだが、それでも彼女の人生は希望と共にあった…そう観る者に信じさせてくれる、強き母の咲き誇るような笑顔だった。

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チェンジリング [DVD]
by カエレバ


監督 : クリント・イーストウッド
脚本 : J・マイケル・ストラジンスキー
撮影 : トム・スターン

出演 :
アンジェリーナ・ジョリー
ジョン・マルコビッチ
ジェフリー・ドノバン
コルム・フィオール
ジェイソン・バトラー・ハーナー
エイミー・ライアン
マイケル・ケリー
ピーター・ゲレッティ
デニス・オヘア
コルビー・フレンチ
ジェフ・ピアソン
リリー・ナイト
ガトリン・グリフィス
フランク・ウッド