AimForTheAce18

vol.18 「あこがれのウインブルドンへ!の巻」

今日、6月17日は作者の山本鈴美香の誕生日。
こんなめでたい日に「エースをねらえ!」最終巻のレビューを書くことができて光栄である。

宗方仁コーチの死をもって、いちど完全に終わらせた物語を再始動させるのは、並大抵のことではなかったろう。
がしかし、どん底にたたき落とされた岡ひろみは見事に蘇った。

最後の最後まで楽しませていただき、作者には感謝の言葉しかない。

17回にもわたってごちゃごちゃ書いてきたが、「エースをねらえ!」の本質の片りんに触れることさえできずじまいだった。

宗方仁の傲岸とも見まごう自信と、切迫した時間軸。
お蝶夫人の貴婦人のようなたたずまいと、気高すぎるがゆえの苦悩。
藤堂貴之の騎士道精神、そして自己犠牲をいとわない心意気。

脇役、という言葉が憚られるほどに彼らのキャラクターからして重く、そして濃い。

「エースをねらえ!」には、これでもかと言うくらいに金言が詰まっている。

全英ベスト8に進出した経験を持つ松岡修造氏もこのマンガの大ファンで、現役時代には全巻を携えて世界を転戦していた。
時にはコート内まで持ち込み、ゲーム中にひもとくこともあったという。

松岡氏が一番好きだという言葉、

「この一球は絶対無二の一球なり」

これは、早稲田大学テニス部OB福田雅之助氏が部に贈ったもの。

(余談だが、私がこの言葉を初めて見かけたのは水島新司の野球マンガだった。なのでてっきり野球人の発言とばかり 汗)

ちなみに全文は。。。

この一球は絶対無二の一球なり
されば身心を挙げて一打すべし
この一球一打に技を磨き体力を鍛へ
精神力を養ふべきなり
この一打に今の自己を発揮すべし
これを庭球する心といふ

今あらためて読み返すと、この言葉こそが「エースをねらえ!」の神髄ではなかったか。

私にとっての「エースをねらえ!」は、なんといっても、
かの言葉を胸に秘め、コート上で燃える岡ひろみそのものだ。

あの燃える瞳を見るたびに、勇気がわいてくる。
自分もがんばって生きねば、と思えてくる。
これからも何度も読み返すことだろう。

「エースをねらえ!」よ、永遠に!

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