ムネリン、よくぞ本を出してくれました。
それも読んでいるだけで勇気がこんこんとわき出てくるような、熱い言葉がたくさん詰まったヤツを。

彼がグラウンドに立っているのを見ているだけでワクワクする。
その秘密が、この本を読んで少し分かった気がする。

川崎宗則選手は「生き切っている」のだ。
一瞬、一瞬を。

快適で高給の保証された環境を捨て、遠い異国に戦いの場を求めていく、その強靱な魂。
しかも、自ら通訳無しを臨んだという。
凄まじいまでの前向き人生だ。

野球をする場所が空き地であろうと世界最高のフィールドであろうと、彼はひたすら無心でボールを追いかけるのみだ。
野球ができるという喜びをキラキラと振りまきながら。

永遠の野球少年が待ち望むシーズンが、もうそこまでやってきている。

(以下、引用)

おれは、子供の頃から野球が好きで、野球が上手くなりたくて、野球をずっとやってきた。見に来てくれる人が、チームメイトが、「すげえな、カワサキ、うめえな」って褒めてくれるのが嬉しかった。そういうことを思い出したくて、イチローさんの立っている舞台に立ちたくなった。おれはなぜプロ野球選手になったのか、それを思い出したかった。

小さいとき、毎日、カベに向かってひたすらボールを投げ続けていた。あのときの気持ちに、もう一度、戻りたかったんだと思う。(p56)

おれに会いたいと言って突然、来てくれる人、大歓迎だよ。だって、なぜ会いたいと思ってくれるのかなってところに興味があるし、会いたいと言ってくれた人と会って嫌な思いをしたことは一度もない。一期一会だし、縁だと思うから。(p69)

おれだって、子供のとき、プロ野球選手と一緒に野球をしたら、どれだけ嬉しかっただろうと思うよね。プロ野球選手の球を見たら、どれだけ刺激になっただろうと思う。だから、おれはプロ野球選手として、子供たちと一緒に野球をするんだ。
子供たちの目、昔のおれと一緒だなと思う。
最近の子供たちはどうたらこうたらとか聞くけど、よくわかんない。だってみんな、おれと一緒だもん。(p82)

(イチローは)まさに、光だった。
あれだけ細くて、誰よりも活躍できている。おれは小さい体だからと、どこかであきらめてる。こんなんじゃ、ダメだって、勇気をもらった。
今のおれにはそんなこと、絶対に言えないけど、何も知らない中学生だったおれは、イチローにできるんだからおれにもできるって、思った。見た目だけの判断だったのかもしれない。あんなに体の細いイチローにできる。体のでかいピッチャーを倒せる。ヒットやホームランをいっぱい打てる。
まるでスーパーマンじゃないか。(p94)

おれのできることは、野球を一生懸命やること。
プロの世界に入るというのは、野球をボロボロになるまでやるということ。その結果、2,3年でクビになるのか、それはわからない。ただ、球団から与えられた時間をめいっぱい使って、とにかく必死で、野球をやる。一軍に上がろうとか、活躍しようとか、そういうことじゃなく、ただ、ボロボロになるまで野球をやろう。やるしかないんだから。(p119)

これは、もっと練習すれば、もっといい結果が出るのかもしれない。そういう気持ちがひしひしとこみ上げてきた。このまま行こう。このルーティンなんだ。夜、メシ食って練習して、寝て、朝起きて、メシ食って練習して、試合。終わったら夜、メシ食って練習して、寝る。朝起きて、メシ食って練習。それから、試合。これだと思った。これしかないと思った。(p134)

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