東京大学法学部を首席で卒業するような人って、生まれついての天才なのだろうと思っていた。

見たもの、聞いたものは一度で記憶できるような、いわば神様に祝福された才能を授かった人なのだろうと。

(作家の司馬遼太郎氏がそのような異能の持ち主だったそうだ。井上ひさし氏から資料を借りた司馬氏は、その場でページを脳内に写し取るように読み、というか眺め、すべて記憶してしまったという。『本の運命』井上ひさし・著より)

本の運命 (文春文庫)

しかし、本書の著者・山口真由氏は、自分は決して天才ではないと仰る。

おそらく本音だろう。
1日19時間半の勉強(!)はおろか、同じ本を7回通読する根気さえない私のような者が、自分の怠惰っぷりを正当化するために「天才」という言葉を軽々しく使っているだけなのかも。

「7回読み勉強法」は一度チャレンジしたが挫折した。

東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法

もう一度やってみようかな。
くじけそうになったら本書をひもとき、真由タンに活を入れてもらおう。

(以下引用)
当時の私はその切迫した恐怖感から逃れるために、持てるすべての時間を勉強に費やしました。
1日19時間30分の勉強。3時間の睡眠。そして20分ずつの朝昼晩の三食の食事。そして20分の入浴。
これで計23時間50分。そして、残りの10分、私は毎日親愛なる母に電話して、正気を保つように努めました。
机の下に水を張った洗面器を置き、そこに足をつけて、冷える体に耐えながら眠気を防ぎました。そして、そういった勉強をし続けていたある日、母と電話していたときのことです。
♪蛍の光、窓の雪
どこからともなく『蛍の光』が聞こえてきました。(p51)

私は、人生の早い段階で、どうやら自分は「天才」には生まれてこなかったと認めざるを得ませんでした。でも、だからこそ、「天才」へのあこがれを潔く諦めて、残りの人生を「努力」にささげることができたのです。
目指すべきは「努力」型の人間です。脇目もふらずに、少しずつだが確実に前へ進む。
天才ではない人が、社会で成功をつかむには、努力をするしかないのです。(p53)

目標はとりあえず素通しで7回読んでしまうこと。これくらい読めば、見慣れた記述に、どんどん親近感が湧いてきて、読書が楽なものになっていきます。(p83)

これもちょっと気恥ずかしい話ですが、私が個人的にやっているのは、パソコンのパスワードを努力目標のキーワードにしてしまうことです。(p97)

大学時代に、私はラクロス部のマネージャーをしていました。引退前の最後の大学選手権を控えた先輩の言葉は忘れがたいです。
「今日の1日も1年生のときの1日も同じ長さだったんだな」
誰だって引退試合前には真剣になります。1日の練習も濃密なものになります。
しかし、1年生の時から1日1日気迫を込めて練習することは容易ではありません。疲れて、手を抜く日もあります。暑くて練習に身が入らないときもあります。(p114)

漫画『エースをねらえ!』で、「お蝶夫人」こと竜崎麗香も、努力に関連する名言を残しています。
主人公の岡ひろみが対戦相手の母から再試合を迫られる場面です。対戦相手は途中で手首を捻挫して実力を出せなかったというのです。
「あの子は実力が出せなかったのよ。あなたも、そんな彼女に勝っても不本意でしょ。あの子のベストの状態で再試合をしましょう」
それを、岡ひろみから聞いた竜崎麗香は、「そんな人はどんなにうまくても、テニスをする資格はない」と切り捨てました。(p115)

エースをねらえ! 全10巻セット (ホーム社漫画文庫)

エースをねらえ!bot(@ace_wo_nerae)さん | Twitter

「3時間で、集中してこのテキストを精読する」
こういった目標を立ててはいけません。この目標の駄目なところは「集中」「精読」というワードです。これは評価が入るので、ここの加減を自分の主観で途中で変えることができてしまいます。きつくなってきたら、自然とハードルを下げてしまうのが人間というものです。(p142)

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目次

第一章 正しい努力のための方法論

方法1 なぜ人は努力することができないのか?

方法2 不得意分野の努力はやめるべき

方法3 たった4分野の評価をすればいい

方法4 それでも苦手なことが歩み寄ってきたときは

方法5 大人になってから活きてくる「ガリ勉」

方法6 東大入試トップ成績と東大首席卒業の違い

方法7 『ミス・パーフェクト』の悲劇

方法8 まず「天才」じゃない自分に気付くこと

方法9 努力でつかんだものだけが心底誇らしいものに

第二章 努力を始めるための方法論

方法10 謙虚になるということは

方法11 教本は1冊にこだわる

方法12 基本書のネット注文はNG

方法13 わからない単語も辞書を引かない

方法14 読書に手間と時間をかけないこと

方法15 毎日に小テストを仕掛けよう

方法16 ひとつの大きな成功より、たくさんの小さな成功を

方法17 努力の「8対2の法則」とは?

方法18 デスクトップは×、パスワードは○

方法19 朝食は早めに、昼食は遅めに

方法20 朝ごはんと朝シャワー、優先すべきはどちらか?

第三章 努力を続けるための方法論

方法21 谷選手とお蝶夫人の名言

方法22 なぜ人は一生懸命選んだ手帳を1ヵ月で使わなくなるのか

方法23 決めたルールを守るには

方法24 努力はまわりに見せること!

方法25 お料理教室よりゴルフが正解

方法26 『自分との戦い』に持って行かない

方法27 ハードルは『質』より『量』

方法28 努力の世界も『二兎を追う者は一兎をも得ず』

第四章 努力を完遂するための方法論

方法29 とりあえず早起きしてみる

方法30 『勝負スポット』を複数作る

方法31 酷使した器官を変えてみる

方法32 道具は『ひとつ』にこだわること

方法33 数字を正直に『偽造』する

方法34 ルールに『抜け道』を作る

方法35 毎晩1分間、同じことをやる

方法36 努力をした自分自身を否定してはいけない

方法37 挑戦することから逃げないこと



日本No.1の頭脳王! 大決定戦! 2011.12.30