小池一夫先生の博学多才ぶりには驚くばかりです。
「子連れ狼」などの時代劇ばかりでなく、
本作のような現代劇、しかも舞台はアメリカ、
という話もまったく遜色なく面白いです。

そして池上遼一氏の絵がまた、物語の雰囲気にピッタリですね。
もうひとつの代表作「クライングフリーマン」の
新しい物語が、「ガッツポン」という雑誌で連載が始まりました。
こちらは小池・池上コンビではなく、
若い方の新解釈によるもののようです。
先代(?)を超えるのは大変でしょうが、
ぜひがんばって頂きたいと思います。

(以下、ネタバレあります!)

I・餓男 アイウエオボーイ 1 (劇画キングシリーズ)

TVディレクターで元アマチュアボクサーの暮海猛夫(くれみ・たけお)
の婚約者である女流ナンバーワンカメラマン広瀬未来が、
何者かにレイプされた後、自殺する。彼女は、人気歌手の草川マキの
秘密を知ってしまったため暴行されたのだった。
日本の影の首領である小倉武夫に麻薬漬けにされ、
情婦となっているマキの証拠写真を手に入れた暮海も、
組織に殺されそうになるが、強靱な精神力で九死に一生を得る。
そして暮海の復讐劇が始まった。

I・餓男 アイウエオボーイ 2 (劇画キングシリーズ)

草川マキの姉、夏子と会った暮海は、競馬で絶対に勝てる作戦を
打ち明けられ、実行に移す。これがまんまと大成功。400万が1億に。
暮海はその金を持ってニューヨークに密航する。
ところで、このマンガを読んで本当にやった輩がいるらしい。
小池一夫先生の本に書いてあった。
結果は無効レースとなり、失敗したそうな(笑)

I・餓男 アイウエオボーイ 3 (劇画キングシリーズ)

暮海の計画はとほうもないものだった。これから自分が行う殺人を
ハリウッドに映画にしてもらおうというのだ。そのために
大物プロデューサーA・ギラムにコンタクトをとろうと算段する暮海。
会うには会えたものの、ギラムは暮海がどの程度の男なのかを
計るために難題を持ちかける。受けて立った暮海は、
なんとロックバンドのザ・フーに近づくのだった。

I・餓男 アイウエオボーイ 4 (劇画キングシリーズ)

小倉武夫を首領とする日本の闇組織は、アメリカの国防総省と
つながっていた。責任者のミスター・サイキックは、暮海が
映画プロデューサーであるギラムの恋人のマンションに
潜伏していると当たりをつけるが、暮海はいなかった。
サイキックは、ギラムの恋人を殺害し、ギラムをおびき寄せる。
暮海も姿を現すが、彼を自分の息子のように感じ始めていたギラムは、
身を挺して暮海を守り、絶命。暮海の復讐行はまだまだ終わらない。

I・餓男 アイウエオボーイ 5 (劇画キングシリーズ)

暮海は、自転車でハイクしている女性グループの助けを借り、
ハリウッドを脱出、L.A.へ。その際、また新たな犠牲者を出してしまい、
悲しみに暮れる暮海だった…。麻薬に汚染された若者たち。
根強く残る差別。70年代のアメリカが抱える暗部を鋭く暴きながら、
物語は続いていく。

I・餓男 アイウエオボーイ 6 (劇画キングシリーズ)

暮海を愛した女たちは、ことごとく死んでいく。しかし、その瞳に
後悔の色はない。むしろ、最後にあらんかぎりの生命を
爆発燃焼させることができて満足そうにさえ見える。
ところで池上遼一氏の絵の上手さは今更申し上げるまでもないが、
ここに来て、構図の選び方がますます冴え渡っているように感じる。
映画館の大スクリーンで観てみたいものだ。

I・餓男 アイウエオボーイ 7 (劇画キングシリーズ)

あれ? 絵師が池上遼一氏から松久鷹人氏に変わった。
どうしたのだろう。さて、3年もの長きにわたって、暮海暗殺に
失敗し続けているのは、行く先々で出会う女たちがことごとく
彼に惚れて、自分の命を投げ出してかばうからだという
結論に達したミスター・サイキック。ならばと、
男を愛したことのない女殺し屋を差し向けるも、
やはり女の心をトロトロにとろけさすI・餓男なのでした。

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I・餓男 第1巻
I・餓男 第1巻

I・餓男 第2巻
I・餓男 第2巻

I・餓男 第3巻
I・餓男 第3巻

I・餓男 第4巻
I・餓男 第4巻

ガッツポン vol.1 (キングシリーズ)
ガッツポン vol.1 (キングシリーズ)

ガッツポン vol.2 (キングシリーズ 漫画スーパーワイド)
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