夜明けの街で (角川文庫)

制服の第2ボタンをはめていない人は恋人募集中。。。
私の中学時代はそんなことが流行っていました。
もちろん実際にやっている奴はいなかったですけれど。

恋人がいるかどうか、女性の場合は指輪を見たら、ある程度見当がつきます。
いっぽう男性のほうは、雰囲気で判断するしかないのかも知れません。
恋愛フェロモンを発しているかどうか、とか。

そういう意味で、本作の主人公・渡部は、心の第2ボタンがきっちりとかかっていて、
しかもその上から糸で縫いつけているくらいの印象があります。

「浮気どんとこい! 据え膳食わぬは男の恥」みたいな空気感が全然出ていません。
むしろ、理想的な家庭のパパという感じがします。
東野御大自身、きっと不倫など一度も考えたこともない、良きお父さんなのでしょう。

渡部の不倫相手となる秋葉(あきは)もあまり魅力的に見えません。
前半は、事件も起こらず、延々と恋愛ドラマが続きます。
途中でやめようかなと、なかば本気で思いました。

途中から、秋葉が「私の家でむかし殺人事件があった」と言いだし、
やっとミステリらしくなってきましたが、
最後まで読み通してみても、すっきりしない感じです。
うーん…この死に方、納得いかないなあ。

現在、映画が封切り中なので、観にいく前に読んでおこうということで
手に取ったわけですけれど…迷うことなく星一つです。(ファンの方、ごめんなさい)

<東野圭吾作品 - 極私的星取り表>
★★★★★ 「容疑者Xの献身」
★★★★★ 「真夏の方程式
★★★★★ 「白夜行
★★★★★ 「卒業
★★★★★ 「眠りの森
★★★★☆ 「マスカレード・イブ
★★★★☆ 「人魚の眠る家
★★★★☆ 「どちらかが彼女を殺した
★★★★☆ 「新参者
★★★☆☆ 「マスカレード・ホテル
★★★☆☆ 「片想い
★★★☆☆ 「赤い指
★★★☆☆ 「嘘をもうひとつだけ
★★★☆☆ 「私が彼を殺した
★★★☆☆ 「悪意
★★☆☆☆ 「ラプラスの魔女
★★☆☆☆ 「虚ろな十字架
★★☆☆☆ 「麒麟の翼
★★☆☆☆ 「宿命
★★☆☆☆ 「名探偵の掟
★★☆☆☆ 「カッコウの卵は誰のもの
★☆☆☆☆ 「夜明けの街で
★☆☆☆☆ 「パラドックス13

番外編 :
映画『白夜行』 | 東野圭吾ワールドを完璧に再現。


映画『夜明けの街で』公式サイト

ところで、私の知りあいにも、奥さんと3人の子どもがありながら、不倫に走った男がいます。
その後どうなったかというと、離婚したあげく、愛人との間にできた子どもを認知したことが
会社の知るところとなり、昇進の道を絶たれ、啖呵を切って自主退職。
やめたはいいけれど、愛人ともうまくいかなくなり、結局破局。

転職を何度となく繰り返し、いろいろなところで借金を作り、
昔からの知りあいに不義理を重ねまくって現在は行方不明…
と、まるで絵に描いたような転落人生を歩んでいます。
げに恐ろしきは不倫なりけり。くわばら、くわばら。

……Hさん、これ読んでたら連絡してね。

夜明けの街で (角川文庫)
東野 圭吾
角川書店(角川グループパブリッシング) (2010-07-24)
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