ほとんどの章が手記で構成されている。

野々口修という人物は、加賀恭一郎が教師時代、
同じ職場だった。野々口は当時、国語教師。
その絡みで、本書でついに加賀の中学教師時代の
様子と、辞めた理由が明かされる。

ツーといえばカー。ミステリにおいては、
「手記」といえば「叙述トリック」だ。
まーたワタシはまんまと騙された。
まあ、騙されたくて読んでいるわけですが。

星は三つ。理由は、扱われている題材が暗くて
気が滅入ってしまうくらいに悲惨すぎたので。

これはもう「悪意」をこして「憎悪」だろう。
すさまじい負のエネルギー。
もっと良い事に活用すればいいのに、と
端から言うのは簡単だが、これがなかなか…
それにしても犯人の人生は救いがなさすぎた。

しかしそこはさすが東野先生、われわれに
うれしい置き土産も残しておいてくださった。

元剣道全日本学生チャンピオン(2年連続)
でもある加賀の特技が明かされたのだ。
それは△△投げ!(自主規制)

これは、いつか書かれるであろう時代小説
「あっぱれ恭之介捕物控」の伏線と捉えたい。

内容はというと恭一郎の先祖である
同心・加賀恭之介がお江戸人形町を、日夜
卓越した剣術で守るという痛快人情物である。

そう、恭一郎の父親も警察であったように、
加賀家は由緒ある捕り物系の名門なのだ。
どんなジャンルもこなす東野先生のことだから、
いつかは時代劇も書いてくれると思っていた。

藤沢周平の後を継ぐことができるのは、
東野圭吾しかいねえって? あたぼうよ!

…全部ウソです。スイマセン (^^;
あ、でも△△投げは本当です。
次作以降で登場することを期待しています!

悪意 (講談社文庫)
悪意 (講談社文庫)おすすめ平均
stars「白夜行」につながる傑作
stars誰の中にも悪意は存在すると思う。
starsミステリーの新しい形
stars人間が生まれ持つ悪意…
stars唸った。

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<東野圭吾作品 - 極私的星取り表>
★★★★★ 「容疑者Xの献身」
★★★★★ 「真夏の方程式
★★★★★ 「白夜行
★★★★★ 「卒業
★★★★★ 「眠りの森
★★★★☆ 「マスカレード・イブ
★★★★☆ 「人魚の眠る家
★★★★☆ 「プラチナデータ
★★★★☆ 「どちらかが彼女を殺した
★★★★☆ 「新参者
★★★☆☆ 「マスカレード・ホテル
★★★☆☆ 「片想い
★★★☆☆ 「赤い指
★★★☆☆ 「嘘をもうひとつだけ
★★★☆☆ 「私が彼を殺した
★★★☆☆ 「悪意
★★☆☆☆ 「ラプラスの魔女
★★☆☆☆ 「虚ろな十字架
★★☆☆☆ 「麒麟の翼
★★☆☆☆ 「宿命
★★☆☆☆ 「名探偵の掟
★★☆☆☆ 「カッコウの卵は誰のもの
★☆☆☆☆ 「夜明けの街で
★☆☆☆☆ 「パラドックス13
★☆☆☆☆ 「ナミヤ雑貨店の奇蹟
★☆☆☆☆ 「危険なビーナス

番外編 :
映画『白夜行』 | 東野圭吾ワールドを完璧に再現。